対話型AI(人工知能)である「ChatGPT」の登場に直面して、ビジネス界の大手企業は焦りを感じ、一般の人々も不安を抱いている。多くの人が懸念するのは、「テクノロジー業界の常識を覆す」と言われるほどの能力を持つChatGPTは、プログラマーや作家、画家など、一部の職業の人から仕事を奪うのではないかということだ。
ChatGPTに「あなたは人間から一部の仕事を奪うことになると思いますか?」と質問してみたところ、ChatGPTからは、「一部の仕事、特に繰り返しが多く正確性が求められる仕事については、AIと機械学習(マシンラーニング)技術の影響を受ける可能性があります」という答えが返ってきた。
それでは、どんな仕事が奪われることになるのだろうか。ChatGPTは、データ入力オペレーター、繰り返しの多い事務作業、工場の生産ラインでの単純作業、電話営業担当者、簡単な顧客サービス業務などを挙げた。
ただ、ChatGPTは、「これはすべてではありませんし、こうした仕事がただちになくなるわけでもありません。ここで注意すべきなのは、技術の発展にともなって、新たな仕事のチャンスも生まれるし、一部の仕事は変化する可能性はあるが完全になくなりはしないということです」と付け加えた。
そして、ChatGPTは「人間はまだ新たな仕事とニーズを作り出していますし、技術も新たな仕事のチャンスを生み出すでしょう。だから、人間とAIは共存や協力ができるようになるのであって、互いに取って代わるわけではありませんよ」と「なぐさめの言葉」をかけてくれた。
人々は仕事が奪われるのではないかと心配する必要があるのだろうか。
清華大学の人工知能国際ガバナンス研究院の副院長で人工知能ガバナンス研究センターの梁正センター長は、「これまでに他の新技術が登場した時と同じように、ChatGPTは一部の仕事を奪い、一部の仕事を生み出すだろう。これには多くの業務プロセスにおける補助ツールになるということも含まれる」と述べた。
また梁氏は、「私はChatGPTが今後恐るべき存在になり、社会をひっくり返すことになるとは考えていない。ChatGPTの登場はよいことであるはずだ。ChatGPTは実は人間と協力関係にあり、ロボットと同じように私たちの『手』を解放してくれる。実はとてもよいツールなのだ」との見方を示した。
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